スクラム関連書籍の簡単な書評とオレオレ読書術の紹介

8月はスクラム関連の書籍を3冊読んだ。

  1. エッセンシャル スクラム
  2. スクラム現場ガイド
  3. アジャイルコーチング

この記事ではそれぞれの簡単な書評と、3冊を読みながら編み出したオレオレ読書術を紹介したい。

簡単な書評

エッセンシャル スクラム

  • スクラムガイドには載っていないスクラム開発の具体的なノウハウが載っている書籍
  • スクラムガイドが将棋のルールについて述べた本だとするなら、この本は将棋の定石について述べた本というイメージ
  • この書籍を初めて手に取ったのはAgileJapan2019に設置してあった旅するアジャイル本箱だった。当時は計画会議の具体的な進め方(1部制?2部制?)や見積の単位(ストーリーポイント?時間?)について、人に説明できるほどの理解がなくて困っていたので、旅するアジャイル本箱の書籍を読みまくったのだが、そのあたりの具体的なノウハウが載っているのは、この書籍だけだったように思う。
  • スクラムマスターなど、スクラムを推進するような立場の人は手元に置いておいて損はないと思う。私はスクラム関連の書籍で一番のおすすめは?と聞かれたら、この本を挙げる。

スクラム現場ガイド

  • 3冊の中だと一番おすすめしない
  • 各章の構成が、冒頭でよくある失敗事例を紹介し、その後失敗を回避するための教訓を紹介する構成になっているのだが、この失敗事例に出てくる登場人物が毎回違うので、まずそこを理解しなければいけないのがだるい。読書の量に対する学びが少なく、コスパが悪いと感じた。
  • 取り上げられている教訓も、他の書籍で述べられているものが多い印象だった。「28 章アウトソースとオフショア」、「30章 契約の記述」あたりのトピックは初見だったので勉強になった。
  • この書籍を読むよりは、カイゼン・ジャーニーを読んだ方がいいと思った。スクラムのノウハウを、江島さん主人公の物語形式で学ぶことができて、一貫性もあって、感情移入もできるため。

アジャイルコーチング

  • スクラムマスターやアジャイルコーチの立場の人は、読んでおくと良いと思った。私はコーチングの経験がほとんどないままスクラムマスターになったため、自身がアンチパターンに当たるコーチングをしていないか若干の不安があったが、この書籍を読む限りそういったことはなさそうだと思え、自信に繋がった。
  • ただスクラムの経験、コーチングの経験の両方を有している人であれば、それほど目新しいトピックはないはずなので、読まなくても良いかと思った。

オレオレ読書術

簡単に言うと、電子書籍スマホの音声読み上げで聞きつつ読書するという読書術。
昔から音声読み上げ機能を使った勉強はしていたが、今回はその音声読み上げ機能を、読書の補助ツールとしてがっつり使ったという感じ。
ちなみに音声読み上げ機能を使った勉強方法についてはこちらで詳しく述べました。

必要なもの

スマートフォンだけでもいいが、個人的には電子書籍リーダーがあった方が、以下の点が良い

  • スマートフォンKindleアプリより電子書籍リーダーの方がハイライトしやすい(端末が大きい&慣れている)
  • スマートフォンKindleアプリの方は音声読み上げ機能が勝手にページ送りしてくれるが、電子書籍リーダーの方は(当たり前だが)ページ送りしてくれず、ボタン押してページ送りする必要があるので、少しだけ寝落ち防止になる気がする笑

メリット

  • ただ読むより集中できるので、書籍を早く読むことができる

具体的にどれくらいの速さで書籍を読むことができるか定量的に示したかったので、アジャイルコーチングの各章を読むのにかかった時間を計測してみた。

  • 1章 23分
  • 2章 17分
  • 3章 24分
  • 4章 20分
  • 5章 24分
  • 6章 18分
  • 7章 25分
  • 8章 15分
  • 9章 18分
  • 10章 21分
  • 11章 24分
  • 12章 16分
  • 13章 18分
  • 14章 15分

ということで、4時間38分(278分)で物理の本だと236ページの書籍を読み切れたらしい。
個人的な感覚だが、書籍一冊をこの時間で読み切れるのってだいぶ早い気がするので、今後もこのオレオレ読書術を使って、スクラム関係中心に様々な書籍を読みたいと思う。